がんの転移には種類があります。転移がんの種類に合わせた治療を受けましょう。

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がんの種類

がんという病気が怖い理由の一つに転移があります。がんと診断されて治療を行なった方のおよそ8割が、がんの再発・転移に悩まされていると言われています。がん手術の成功率は100%に近いというのに、どうしてがんは再発してしまうのでしょうか?
それは目に見えないレベルの小さながん細胞が、手術をする前にすでに違う箇所に転移をしているからだったのです。

目次



がん細胞の転移と再発の恐ろしさ

がんの転移がなければ、再発もせずに手術でほぼ全てのがんが治るというのが現代の医学的見解です。しかし現実にはほとんどのがんが転移をします。むしろ、転移がなかったら幸運だというぐらいの割合で起こっていると考えられています。そしてがん細胞の転移という現象には大きく分けて4つのパターンがあることが発見されました。


ちなみに転移したがん細胞は、原発巣と同じ特徴を持ちます。例えば乳がんが肺に転移した場合、転移した先に出来たがん細胞は、肺がんの細胞ではなく、乳がんの細胞です。
ですから、転移して肺に出来ても、進行の速い肺がん細胞ではなく、比較的進行がゆるやかな乳がんの細胞と同じ特徴を持っています。


がん転移の4つの種類

人間の体を形作っている細胞は、基本的にその場所にとどまり続けるという性質を持っています。そのおかげで朝起きたら目玉が別の場所に移動していた、なんてことが起きないようになっているのです。ですが、がん細胞はその性質を無視して血流やリンパの流れに乗り、体中の色々な場所に移動してしまいます。
では、どれだけの転移の種類があるのでしょうか。

血行性転移

血行性転移とは、原発巣にいたがん細胞が、血液の流れの中に入って全身の他の部分に移ることによって起こる転移です。この場合、抗がん剤が良く効くことが多いのも特徴です。ほとんどの抗がん剤は水溶性なので、血液中を移動するがん細胞にはかなり効果があると言われています。
一般的に静脈に乗って転移するので、大腸がんの場合肝臓への転移が多く、腎がんでは肺に転移することが多いのはその為です。

リンパ行性転移

リンパ行性転移とは、原発巣ににいたがん細胞が、周囲のリンパ管に入り込み、リンパの流れに乗って移動し、近くのリンパ節から遠くのリンパ節まで広がることによって起こる転移です。やっかいながんの転移のほとんどは、このリンパ行性転移であると言われています。リンパ管とは、免疫の機能がある場所です。なので、普通は異物が入り込んでもすぐに退治されてしまうはずですが、がん細胞はその免疫の機能を持つT細胞などの攻撃をかいくぐって転移したということになります。
また、抗がん剤はほとんどが水溶性なので、大部分が脂であるリンパ管には効きにくいということもやっかいな転移と言われている理由の一つです。

播種性転移

播種性転移とは、種を蒔くようにがん細胞が散らばっていくことからつけられた名前です。内臓と腹膜、胸膜の間に腹腔や胸膜という隙間があります。この隙間に、近くに出来た臓器にあるがんが増殖して、その内面に種を蒔くように広がっていくのが播種性転移です。胃がんや肺がんなどでよく見られるやっかいな転移です。胃がんの場合、大きくなったがん細胞が胃壁を突き破って、腹膜に広がっていく「腹膜播種」というがんになることもあり、肺がんの場合、胸膜を破って胸膜の表面にがん細胞が散らばる「胸膜播種」というがんになることもあります。
いずれも保険診療では治しにくいやっかいながんです。

浸潤

浸潤とは転移と別に考えられることも多いですが、原発巣から隣接する他の臓器に広がっていくので、転移の一つと言えると思います。このがんはがんの輪郭が分かりにくいので、手術などで全部のがんを取りきるのが難しいという特徴があります。また、すい臓がんなどで、近くの十二指腸や胆のう、肝臓などへの浸潤は恐ろしい転移で、ほとんど治らないと言われています。

転移の種類を知ることで有効的な治療方法を選択できる

いずれの転移であるかを知ることによって、抗がん剤などの副作用の強い薬などに挑むときの是非などについての判断材料になるので、大切な知識です。血行性転移の場合、抗がん剤にのぞみをかけるのは間違った選択ではないかもしれません。しかし、リンパ行性転移や播種性転移の場合、抗がん剤ではなく、免疫療法や遺伝子医療などの先端治療を候補に入れる方が良いことも多いです。
浸潤においても、手術後の再発が気になってきます。再発が分かってからがんの治療を行うと選択肢が限られてくる可能性は高いです。あらかじめ、先端治療なども候補に入れるべきかもしれません。
いずれにしても、同じ転移でも種類が違うと治療の選択肢も変わってくるので、これらの転移の違いを良く調べて治療に臨むようにした方がよいことは間違いがありません。

まとめ

がん細胞が自分の意思とは関係なく身体のさまざまな場所に移動する転移がん。想像するだけで怖くなったり気持ち悪くなってしまう方もいると思います。しかし、がん細胞が転移した経緯を調べることで、転移したがん細胞に良く効く治療法を選択することが出来るようになるのです。
もし担当医師に質問ができる時間があったら聞いてみると良いでしょう。意外な事実が分かることがあるかもしれません。



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